ゼロ号試写室

映画やDVDの感想。たまに初音ミク&仕事の雑感他。

『ちはやふる』70点

chihayafuru-movie.com

【物語】★★★☆☆

【演技】★★★☆☆

【映像】★★★☆☆

《合計評価》70点

 

素直に、面白かった。

原作未読だからそこと比較はできないが、

話もわかりやすく、

競技かるたというテーマは、なかなか掘り出し物だと思う。

 

話の展開は、オーソドックス。

主人公が弱小の部活を立ち上げ、

いろいろ苦難を乗り越えながら、全国大会へ向けて進撃を続けていく。

そこに恋やコンプレックスや幼い頃に背負った暗い影などが絡み、

青春群像劇としても進行していく。

ベタと言えばべタだが、幅広い世代が、安定して楽しめる。

 

映像的には、可もなく不可もなく。

目を見張る素晴らしい映像がスクリーンに溢れるわけではないが、

物語を追うのに邪魔になっていないから、十分合格点。

編集やカット割りも、余計な演出はしていない。

 

役者陣も、なかなか好演。

広瀬すずは、「学校の階段」そのままの演技で、

あのテンションしかできないんだろうけれど、

この映画で、その演技が減点対象になるかといえば、そうはならない。

なかなかキュートである。

 

というわけで、もともと見るつもりはなく、娘の付き添いでみた映画だが、

続編『下の句』も見たい、と思わせる出来だった。

 

ただ、映画館で見なければならないかどうかというと、そこまでではないかも。

よくできたテレビドラマ、という感じ。

いっとき大量生産された『THE MOVIE』と称したテレビドラマの映画化よりは、

何倍もマシだったが、

もう少し映画性みたいなものが欲しかった。