ゼロ号試写室

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初音ミク『マジカルミライ2015 in 武道館』BDレビュー

 

 

期待していただけに落胆も大きい。

いや、残念な仕上がりだ。

 

今回は、期すものがあった。

 

『マジカルミライ2014』は、なかなかよかった。

ただ、ちょっと会場の照明演出がうるさく、ミクさんが全体的にぼんやりしてしまっていた(薄かった)。選曲もよく、好きなブルーレイなのだが、惜しい、という感じ。

 

『マジカルミライ2015』でその点が改善されてるかと思いきや、ぼんやり感はそのままで、スクリーンが傷だらけになってた。前年度の劣化版である。

カメラも、気持ち悪い(失礼)オタクの客をアップで映し、興ざめする。『最後のミクの日感謝祭』は、その点、うまく客席を使っていたのに。

曲目も『2014』とほとんど変わらず、なぜかテーマ曲であるはずの「NextNest」が入っていない。大人の事情なのだろうか。

 

このような経緯もあり、プロジェクター数を増やした今回の『2015』は、ひょっとしたら現行モデルのライブによる最終究極完成形になるのでは、と思っていた。

実際、Youtubeの動画や、PS4で先行配信されていた動画を見ると、ミクさんがくっきり存在しており、「ついに来たああ!」と喝采を送っていたのだ。

 

が、しかし、である。

BDが届いたので見てみて・・・なにか違和感を感じ・・・盛り上がれなかった。

最初は原因がよく分からない。

スクリーンに傷があるわけでもない。

でも、なんだか、「いいぞ!」と思えない。

 

2時間くらい見て、わかった。

ミクさんをしっかり、見れないのだ。

カメラがしょっちゅう、ロングショットの小さいミクさんになったり、会場の雰囲気を映し出す映像になったり、バンドメンバーを移す映像になったりする。

 

基本的に俺が見たいのはミクさんである。

会場の雰囲気やバンドメンバーはおまけでいい。

なのに、ミクさんのいいところでバンドや会場に画面がかわる。

せっかくミクさんの映像になっても、コロコロとカットが変わったり、ひきの画像だったり、腰だけ写してたり。

ミクさんを愛でることができないのだ。

 

たぶん「日本武道会だぜ、すごいぜ」ということで制作側が舞い上がったのだろう。

その記念すべきイベントを記録しようと、会場や客席の様子を、いつも以上に撮影したのだろう。

でも、別に武道館が見たいわけじゃないんだよね。

 

誰かがアマゾンのレビューで書いていた。DVDショップの店頭で流しておくぶんにはいい映像かもしれない、と。

武道館で初音ミクがライブしていてみんなが盛り上がっている、というのは、確かにわかる。まるで、ニュース映像か、ミュージッククリップのように。

 

でもね、ミクさんがみたいんですよ。

ちっさいミクさんとか、細切れのミクさんとか、勘弁して欲しいんですよ。

PS4の先行配信動画はそんなことなかったのに、どうしてこんな編集にしちゃったんでしょうね。

『2016』も不安ですわ。