『スター・ウオーズ/最後のジェダイ』45点/この映画に幻滅する理由ベスト3
【物語】★☆☆☆☆
【演技】★★☆☆☆
【映像】★★★★☆
〔総合評価〕45点
あと1週間で上映終了というタイミングで鑑賞。
映画館で観てよかった。
家でビデオで観たら、もっとつまらなかったかもしれない。
以前から「賛否両論」と耳にはしていた。
いや、「否」の声の方が大きかった。
なのでそれほどダメージは受けていない。
答え合わせをしに行ったようなもの。
では、この映画のどこがダメなのか、自分なりにその理由を上位3つ整理してみる。
3位 キャストがしょっぱい。
前作同様、確かにレジェンド級の役者を揃えて一見豪華絢爛である。
だが、よく考えてみるとそのレジェンドも、まともに稼働していた唯一のレジェンドであるハリソン・フォードが出なくなると、正直言って威力は半減である。
マーク・ハミルは、悪くない。
前作が「ハン・ソロ」の映画だとしたら、今作は「ルーク・スカイウオーカー」の映画、という位置づけも、設計されたものだろう。
だが、所詮はおじいさんだ。
ソロもルークもレイアも、豪華な味付けになり得ても、正直限界はある。
この映画が最初からオールドフアン、しかも定年後の世代を意識して作ったのなら老人映画も悪くないが、そうではないだろう。
なのでレジェンド級の三人は、頑張ってはいるが、話題性以外は正直微妙。
(今回はソロは出てない)
一方、本来であればこれらロートルを駆逐するくらい頑張ってほしい若手(現役)組が、いまいちパッとしない。
前作からもともとパッとしないキャスティングなのだが、今回、謎のアジア女性が出てくることで、なおさらパッとしなくなった。
まともに見れたのはフィン(ジョン・ボイエガ)くらい。
カイロ・レン(アダム・ドライバー)は、役所のせいか、微妙。
あとはひどい、というより、華がない。
特に心配になったのは主役たるべきレイ(デイジー・リドリー)。
前回はまだ少女の面影があって華があったが今回は普通のオバ、いや、女性だった。
3作目ではもっと歳を取ってしまうから、さらに微妙になると思う。
2位 トンデモシーンが多い。
これはいろんなところで言い尽くされているので重複を避けるためにサラッと述べる。
宇宙空間なのに爆弾が下に落ちてくる、という名ツッコミ所があるが、
そこは「いや、たまたま下に落ちてるように見えるだけ」と言い訳できるだろう。
ここは許容する。
でもレイアが生身で宇宙空間に放出されて、念力で生還したのは見逃せない。
普通に怪我しただけでいいのに、なぜあんな意味不明のシークエンスを入れた?
感動も、伏線も、意味もない。
あと、ルークが突如反乱軍の前に現れるが、実はホログラム(念力)だったこと。
これも「ルークはどこから来た?」なんて言って、そのルートを使って反乱軍は脱出するんだけど、ホログラムだから関係ないじゃん(笑)
脚本的に破綻してるんだよね。
こうしたツッコミどころのシーンが多い。
1位 話が浅い
まあ、全てはこれに尽きるのかな。
スターウオーズは、もちろんヒーローの活躍も楽しめるが、
そのヒーローが活躍する舞台、つまり世界観や、勢力争いにリアリティや重層感があったからこそ、楽しめた。
が、前作と同じで、イマイチこの世界観がわからない。
ガジェットは同じなんだけど、今世界で何が問題で、何と戦っているのか、
非常に表層的で、子供騙し。
仮面ライダーレベルだ。(※ブログ主はライダーフアンである。適材適所でない、という意味)
アクションシーンだけ見たいんだろみたいな姿勢が製作陣にあるのかな。
最初の3部作でもうまく世界観を出していたし、
次の3部作は、ややその世界観を出しすぎた感もあるが、私は好きだった。
ローグワンも、うまく作られていた。
だが、今回の新3部作は、何やら薄っぺらい。
哲学がない。
だからイマイチ、盛り上がるものがないのだ。
まあ、正直これらのことは、前作から薄々気づいていた。
ただし前作では、ハン・ソロがいたり、「スターウオーズがつまらないはずはない」という先入観もあって、そんなに悪い評価がつかなかったのだろう。
しかし今作で、かなり馬脚をあらわした。
次作(最終作)は、相当シビアな目で見られるだろう。