ゼロ号試写室

映画やDVDの感想。たまに初音ミク&仕事の雑感他。

『ハクソー・リッジ』50点

hacksawridge.jp

【物語】★★★☆☆

【演出】★★☆☆☆

【演技】★★★☆☆

総合評価:50点

 

う〜ん、これでアカデミー作品賞ノミネートかあ。

正直納得いかない。

 

話がつまらないわけではない。

宗教上の理由により人を殺めることができないアメリカ兵が、

衛生兵として死地に赴き、仲間を助ける。

舞台は沖縄戦だから、日本はボコボコにされるわけだが、

それを差し引いても、まあ、そこそこ楽しめる映画。

一部には「舞台が沖縄であることをなぜもっと宣伝しなかったのか」みたいな批評もあるが、それは的外れというもの。

だって、製作陣にとっては、沖縄だろうがラバウルだろうが、どうでもいい。

たまたま史実で沖縄だっただけで、それほど思い入れはないのだ。

 

話は、まあ、いい。

演出、特にハクソー・リッジの戦いの演出が、イマイチだった。

まず、これはあまり期待していなかったからダメージも少ないが、

日本兵の描き方が雑。

ゾンビか、テラフォーマーか、チンピラにしか見えない。

当時の米兵から見たら、日本兵がそんな風に見えていたのかもしれないが、

硫黄島からの手紙』とかは、もう少し丁寧に描いていたし、

やれないわけじゃないと思う。

あと主人公も、手榴弾をカンフーキックで打ち返すし・・・

とてもじゃないが「『プライベートライアン』に匹敵する戦闘シーン」なんて、

あんな宣伝文句は使うべきではない。

 

役者は頑張ってたと思う。

ただ後半、誰が死んで、誰が生き残って、誰が負傷してるのか、よくわからなくなる。

まあ、戦場というものは、そういうカオスなのだろうけどさ。

 

『フューリー』もそうだったけど、『プライベートライアンを越える』と宣伝文句で謳って、超えたものはない。というか、自信がないから、そういう宣伝文句を使うのか。

 

やはりスピルバーグは天才なんだな。