『インサイドヘッド』81点
【物語】★★★★☆
【演技】★★★☆☆
【映像】★★★★☆
《合計評価》81点
ピクサー映画の中でいちばん好きな映画は『モンスターズインク』だ。
それと同じ監督がメガホンをとった最新作。
(CG映画だからメガホンはないか・・・・・・)
素直に面白かった。
少女の脳内(インサイドヘッド)が映画の舞台。
ヨロコビやカナシミが擬人化され、
主人公の少女をなんとか幸福になるように導こうとする。
人がどのように経験を記憶として蓄積し、人格を形成するのか、
そのエコシステムがヴィジュアル化されていて、興味深い。
物語では、引越しに伴う少女のストレスや、家庭のトラブルがもとで、
脳内の調和が乱れ、明るかった少女の「性格」が脅かされる。
人はヨロコビだけでは生きられない。
カナシミも時として必要だ。
そんな普遍的なことを、説教くさくなく、教えてくれる。
これは、古今東西、老若男女問わず、共感できるテーマだろう。
こういう普遍的なテーマを、誰が聞いてもわかりやすいくて楽しい話に
落とし込むところは、さすがディズニーと言ったところ。
個人的にはビンボンのくだりが泣けた。
少女が幼少期につくりあげた架空の存在なのだが、
そうした「頭の中の、自分だけの友達」に、
誰しも覚えがあるのではないだろうか?
私にはあった。
ずいぶん、相談にのってもらったし、遊んでもらった。
すっかり忘れてしまっているが、今の私がいるのは、
思えば、そうした「存在しない」友人のおかげである。
実はこの映画、当初は見る予定がなかったのだが、
お正月に、子供たちに見せるためにツタヤで借りたもの。
子供達も楽しんで見ていたが、
実は大人の私の方が、楽しませてもらっていた。