『007 スペクター』79点
【物語】★★★☆☆
【演技】★★★☆☆
【映像】★★★★☆
《合計評価》79点
ダニエル・グレイグ、最後のボンドである。
シリーズ最大の敵とも言える、スペクターの登場である。
ここまでお膳立てが整えば、少なくとも80点は超えるだろう、という期待があった。
さすがというか、ほぼその期待に応えてくれた。
でも、しょせん「ほぼ」であり、惜しい、という気持ちが強い。
全編、なにげに楽しめる。
冒頭のヘリアクションもハラハラする。
スペクターの不気味さも、クリストフ・ヴァルツがうまく醸し出してる。
惜しい、と思うのは、ラストだ。
スペクターが、思いの外、つまらないやられ方をする。
もっとこう、息詰まる頭脳戦とか、何かを期待したんだけど、
あれれ? って感じで、割としょぼい仕留められ方をする。
ここでピリッと締めてくれれば、85点は出せたと思うのに。
自分の中でハードルをあげてしまったが故の辛口採点かもしれないが、
ヘリに鉄砲撃ってやっつける、みたいなのは、頭をあまり使っていないと言わざるをえない。
ダニエル・ボンドは、一番最初の『カジノロワイヤル』が一番面白かったような気がする。